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沿革

沿革

私学 京都コンピュータ学院は,長谷川繁雄(初代学院長)と井上靖子(長谷川靖子 現学院長)が,未来を見据えた独自の教育哲学をもって,他のいかなる資本や権力からも独立して開設した,小さな私塾が起源である。

何らの資金を持たずに始まった私塾はやがて,日本最初のコンピュータ教育機関として大きな進化を遂げ,日本の情報社会を支える人材を数多く輩出していくことになる。

Pioneer Spirit―。それは,創立当初から学生そして教職員に受け継がれてきた京都コンピュータ学院の伝統である。


起源

1957

京都大学理学部宇宙物理学教室初の女子学生であった井上靖子が,父親の急逝により,京都大学での研究を断念し,和歌山市の実家で「井上数学塾」を開設。

長谷川繁雄は京都大学文学部を卒業後,奈良県吉野郡川上村の「川上第三中学校」に教諭として着任。

1958

長谷川繁雄が,教育方針で奈良県教育委員会および上司と対立し,「自ら学校を創る」と宣言して川上第三中学校を退職。井上靖子とともに,私塾を「和歌山文化研究セミナー」と改称し,数学に英語,国語の教育を加えて高校生の募集を開始。和歌山全県の中学生を対象に京大親学会の模擬テストを実施。当時としては珍しかった偏差値による成績の統計解析を始めたが,その結果としての一元的な才能評価に疑問を持ち,後に廃止。私塾では,独自の才能開発教育を実施し,県内外で高い評価を受けた。

1962

長谷川靖子が京都大学大学院に復学し,京都大学理学部宇宙物理学教室でコンピュータによる科学技術計算を始める。長谷川繁雄は,京都市左京区に「和文研セミナー京都教室」として私塾の分校を開設,市内の高校生の募集を開始。各種予備校・受験進学塾と一線を画し,学問の本質に根ざした才能教育を実施し,京都大学志望者の塾として高評を得た。

黎明期

1963年5月,当時すでに京都大学工学部に設置されていたコンピュータKDC‐1(機械語によるプログラミング)を使用して科学技術計算を行っていた京都大学大学院理学研究科博士課程在学中の長谷川靖子は,日本の学術研究のために開放されたIBM7090の利用を目的として「FORTRAN研究会」を立ち上げた。日本のどの大学にも情報系学科が設置されておらずコンピュータ教育が実施されていなかった時代に,同研究会による講習会は,長谷川繁雄が京都大学の北西で経営していた私塾「和文研セミナー」において,京都大学の若手研究者を対象に定例的に開催されるようになる。当時は日本語のコンピュータ関連の書物もなく,講義はメーカーの英文のマニュアルや海外から取り寄せた洋書をもとに行われた。その後,同会は「京都ソフトウェア研究会」と改称し,京都大学以外からも参加者を募り,各種の「電子計算機プログラミング講習会」を開催。講師には,京都大学情報系・数理系の若手学者が加わった。この講習会で行われた「科学技術計算プログラミング高度技法」「数値計算法」「線型計画法」「いろいろなAlgorithm」「シミュレーション」「医学における電算システムの応用」などのアプリケーション・ウェアの講習は,わが国最初のものとして,京阪神地区の各大学の研究者たちに好評を博した。受講者は京都大学理・工・農・医・教育各学部の若手教官・研究員・大学院生をはじめ,京都工芸繊維大学・京都府立医科大学・同志社大学・立命館大学・大阪医科大学・神戸大学などの教授・助教授・助手・事務職員であったが,回を重ねるに従って,関西電力,島津製作所,竹中電子工業,立石電機,東洋電具製作所,日新電機,日本新薬,三菱重工業,三洋電機,住友金属など,京都市内および近郊の民間会社の研究所からの受講者が増加した。その後数年を経て起こったコンピュータ・ブームにより,大学生を含む多くの一般市民が参加し,新しい分野の専門職としての情報処理技術者を育成する場としてさらに発展していった。1966~1967年に東京で始まった各種のコンピュータ学校も同じような形態をとるようになった。

長谷川繁雄は,情報化社会の到来を予見し,そのための人材需要に応えるべく,また,受講者に対する技術指導の中から,学歴偏重主義社会における高校卒業者たちの不遇な状況を知るに至り,コンピュータ技術者を養成する日本最初の全日制の学校設立を企画。長谷川靖子が教学面を担当・主導し,京都大学の宇宙物理学研究者グループが講師陣として協力して,1969年8月,大学に進学しない高校卒業者に対して情報処理技術専門教育を行うことを目的とした全日制「京都コンピュータ学院」が設置された。

京都コンピュータ学院は,“専門学校は技術の教育”という社会通念を破って“学問と技術の統一教育”を教育理念とした。開学時はわずか40名であった学生は,年々増加を続けた。その頃大学でも大学院生以上の限られた研究者しか使用できなかった大型機・中型機が,学生の実習用に24時間開放され,企業もうらやむ環境の中,最先端の教育が実施されていったのである。

1963

「FORTRAN研究会」発足。京都大学の学術研究者を対象に「電子計算機プログラミング講習会」を開催。私塾におけるコンピュータ教育の開始

1966

「京都ソフトウェア研究会」と改称。受講対象を関西各大学の研究者,企業研究者にも拡大し,各種アプリケーションの講習も実施。

1968

小型電子計算機JACOM110(日本無線製)設置。名称を「京都ソフトウェア研究会附属京都電子計算機学院」と改称。

京都コンピュータ学院設立

1969

全日制「京都コンピュータ学院」設立。

高等学校卒業者に対するわが国最初の全日制情報処理技術専門教育課程 情報処理科・情報科学科を設置。

小型コンピュータHITAC 10(日立製)設置。

1971

小型コンピュータ TOSBAC-40(東芝製)設置。

1972

中型機ながら大型機なみの性能を持つコンピュータTOSBAC- 3400(東芝製)設置。

当時,いくつかの有力大学に研究用のコンピュータが設置されてはいたが,これだけの規模の機械が学生の実習用に開放されたのは全く異例のことであった。

1975

情報工学科新設。

超大型コンピュータ DIPS-1 DEMOS-E200B(日本電信電話公社製)設置。

教育機関においてはわが国初のTSS Onlineデータ通信システム宅内装置設置。日本で最初に学生実習用にTSS(タイム・シェアリング・システム)稼働。

1976

新法制による専修学校工業専門課程 京都コンピュータ学院認可。

1979

京都コンピュータ学院鴨川校,京都コンピュータ学院白河校認可。

大型計算機センター完成。

超大型コンピュータ UNIVAC 1106 TSS設置。

1980

超大型コンピュータ UNIVAC 1100/21 TSS設置。

1981

オフィスコンピュータセンター完成。

超大型コンピュータ UNIVAC Vanguard I TSS設置。

1982

第3大型計算機センター完成。

1983

第4大型計算機センター完成。IBM 370/158 TSS設置。

パソコン時代到来に先立ち,東芝製パソコン3000台を特注,学生全員に対しパソコン無料貸出制度実施。当時のコンピュータ業界におけるダウンサイジングの潮流を先導したもので,世界で初めての試みであった。

1984

京都コンピュータ学院百万遍校認可。

第5大型計算機センター完成。IBM 4341-M12 TSS設置。

超大型コンピュータ UNIVAC Vanguard II TSS設置。

1985

京都コンピュータ学院京都駅前校,京都コンピュータ学院高野校認可。

1986

IBM 3031-A08 マルチプロセッサ TSS設置。

学院創立者・長谷川繁雄 初代学院長 永眠。

1987

UNIXマシン UNISYS SERIES 7000設置。

UNIVAC Vanguard II レベルアップ。

リモート・センシングの世界的権威,京都大学名誉教授上野季夫博士を所長に迎え,情報科学研究所設立。

米田貞一郎先生が京都コンピュータ学院洛北校校長に就任。

1988

国立京都国際会館で創立25周年記念式典および記念校友大会開催。

京都コンピュータ学院鴨川校新校舎完成。

UNIVAC Vanguard II レベルアップ(マルチプロセッサ化)。

海外コンピュータ教育支援活動(IDCE:International Development of Computer Education)プロジェクト立ち上げ。

国際情報処理科(全日制2年)新設。

1989

国際化時代に対応し,日本の情報系教育機関としては初めて米国に京都コンピュー タ学院ボストン校開校。

米国・ロチェスター工科大学(RIT)よりロバートB.クッシュナー教授招聘。以降,RIT・MIT等米国有名大学とのネットワークが強化される。

各国政府の依頼により発展途上国へのコンピュータ教育支援活動(IDCE)開始。

京都コンピュータ学院卒業生編集による校友会機関誌「Accumu(アキューム)」創刊。

1990

タイ王国へのコンピュータ教育支援活動開始。

UNISYS 2200/400シリーズ設置。

HITAC M-640/40 ダイアディックプロセッサ設置。

1991

京都コンピュータ学院京都駅前校新校舎完成。

全国の教育機関に先駆けて,パソコンをIBM互換機に移行。以後,日本のパソコンは世界標準のDOS/Vマシンが主流となる。

ガーナ共和国・ポーランド共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

1992

京都コンピュータ学院京都駅前校新校舎竣工記念式典および記念フェスティバル開催。

パソコンの高性能化・モバイル化に即応し,32bitノート型パソコン無料貸出制度実施。

ケニア共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

京都コンピュータ学院名誉学院長 宮本正太郎博士 永眠。

1993

創立30周年記念式典および記念校友大会開催。

RIT教授陣の強力なサポートを受け,芸術情報学科(全日制2年)新設。

ジンバブエ共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

1994

Windows・DOS/V・マルチメディア完全対応の新ネットワーク教育システム「KING」 完成。

ペルー共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

国際協力事業団(JICA)の要請により各国のコンピュータ技術研修員の受け入れ開 始。

マラウイ共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

1995

3年課程情報工学科を改組し,コンピュータ工学科に改称。

大学以上の専門教育を実施するため,4年課程情報工学科新設。

マルチメディア技術の進展に伴い,メディア情報学科(全日制3年)新設。

感性情報学科(全日制2年)新設。

情報工学の権威,京都大学名誉教授萩原宏博士を所長に迎え,情報工学研究所設 立。

RIT夏期短期留学プログラム(サマーワークショップ)開始。

1996

ロチェスター工科大学と姉妹校提携締結。

中国・天津外国語学院大学と姉妹校提携締結。

スリランカ民主社会主義共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

ブルネイ国SEAMEO VOCTECH(東南アジア教育大臣機構 職業技術センター)と技術協力協定締結。

ネットワーク学科(全日制3年)新設。

1997

2年課程芸術情報学科を改組し,コンピュータアート科に改称。3年課程芸術情報学科を新設。

感性情報学科をコンピュータデザイン科に改称。

メディア工学科(全日制2年)新設。ゲーム開発科(全日制2年)新設。

中国・西安外国語学院大学と教育提携締結。

1998

ロチェスター工科大学との大学院教育共同プロジェクトに基づき,RIT大学院修士課程留学コースを国際情報処理科に新設。日本の教育機関としていち早くIT専攻のカリキュラムを導入し,専修学校としては初めて大学院教育を実施。

創立35周年記念式典および記念行事開催。

中国・首都師範大学と教育提携締結。

1999

中国・東方財経日語大学と姉妹校提携締結。

中国・天津科技大学と日中合弁学科設立。

ナイジェリア連邦共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

2000

KCGニューヨークオフィスを世界貿易センタービル(WTC)内に開設。

IT分野を網羅した日本初の本格的コースである情報処理科ITコース(全日制2年)新 設。

メディア情報学科ゲーム開発コース(全日制3年)新設。

京都日本語研修センター(KJLTC)設置。

中国・上墅私立高級中学と姉妹校提携締結。

2001

米国同時多発テロでKCGニューヨークオフィスが被災。

ヨーロッパ日本語教育支援プログラム開始。

海外留学生受け入れコースとして,メディア工学科国際ITコースを新設。

情報科学研究所と情報工学研究所を統合し,情報学研究所を設置。

学院関連の人材会社「株式会社KCGキャリア」設立。

2002

情報学科(全日制4年)新設。

RITとの単位互換に関する合意に基づき,RITのCS学科・IT学科への編入を可能とする,メディア工学科RIT留学コースと情報処理科RIT留学コースを新設。

社団法人京都府情報産業協会の事務所を京都駅前校舎内に設置。

中国・北京第二外国語学院大学と教育提携締結。

中国国家図書館内にKCG北京オフィスを開設。

モンゴル国へのコンピュータ教育支援活動開始。

理事 ロバート B.クッシュナー先生 永眠。

2003

国立京都国際会館で創立40周年記念式典および記念校友祭典開催。

ウェブビジネス技術科(全日制2年)新設。

中国・大連外国語学院大学と教育提携締結。

モンゴル国・モンゴルビジネス大学と教育提携締結。

2004

グループ校「京都情報大学院大学」が,文部科学省より,IT専門職大学院として国内第一号の認可を受ける。応用情報技術研究科ウェブビジネス技術専攻を設置。

京都情報大学院大学開学記念式典開催。

京都情報大学院大学創立記念式典および記念行事開催。

KCGニューヨークオフィスをロックフェラー・センタービルに移転。

AIS(Association for Information Systems:情報システム学会)日本支部(NAIS)事務局を京都情報大学院大学内に開設。

京都情報大学院大学と韓国・高麗大学校情報保護大学院(現 情報経営工学専門大学院)が学術交流提携締結。

独立行政法人国際協力機構(JICA)の要請によりモザンビーク共和国へのIT教育カリキュラム指導開始。

タンザニア連合共和国へのコンピュータ教育支援活動開始。

自動車制御学科(全日制2年)新設。

2005

ベトナム最大手のソフトウェア会社 FPT社と業務提携締結。

京都コンピュータ学院京都駅前校新館完成。

在日ウガンダ共和国大使館の要請によりウガンダ共和国へのIT教育カリキュラム指導開始。

韓国済州島で高麗大学校情報保護大学院と日韓共同セミナー開催。

韓国電子通信研究院(ETRI)と事業交流提携締結。

チェコ共和国・オストラバ工科大学と友好提携締結。

文部科学省告示にて,情報工学科が高度専門士の称号付与学科として認められる。

2006

日中合弁会社「吉林省KCGコンピュータ研究・開発有限会社」設立。

京都情報大学院大学がチェコ共和国・オストラバ工科大学,中国・天津科技大学,大連外国語学院大学,福建師範大学,韓国・済州国立大学校とそれぞれ学術交流協定締結。

海外コンピュータ教育支援活動の功績に対し,長谷川靖子学院長が財団法人日本ITU協会より「国際協力特別賞」を受賞。

日本・韓国・ベトナムの情報セキュリティ専門家による共同セミナーを学内で開催。

文部科学省告示にて,情報学科が高度専門士の称号付与学科として認められる。

キルギス共和国へのコンピュータ教育支援活動を開始。

2007

京都情報大学院大学が中国・南京工業大学,北京商貿学校と協力協定締結。

ボスニア・ヘルツェゴビナ,エリトリア国,キルギス共和国との交流協定締結。

中国・長春大学光華学院と交流協定締結。

京都情報大学院大学が中国・西安外事学院,中国海洋大学と交流協定締結。

京都情報大学院大学が韓国済州島で日本IT企業説明会を開催。

全国地域情報産業団体連合会(ANIA),韓国・済州国立大学校,社団法人済州IT協会と事業推進協力協定締結。

2008

チェコ共和国・パルドゥビッツェ大学と学術教育交流協定締結(世界で初めて遠隔システムを利用)。

中国・天津科技大学からの短期留学プログラム開始。

中国・天津科技大学に,京都コンピュータ学院のカリキュラムサポートによる中国初の自動車制御学科開設。

創立45周年記念式典および記念校友大会開催。

時代のニーズに即応し,5学系に学科を再編。

洛陽総合高校,京都聖カタリナ高校と連携事業協定締結。

韓国・財団法人済州知識産業振興院と協力事業提携締結。

2009

京都情報大学院大学と中国・大連理工大学城市学院が共同教育プログラムに関する協定締結。

パプアニューギニア独立国へのコンピュータ教育支援活動を開始。

KCG資料館が社団法人情報処理学会より「分散コンピュータ博物館」第一号に認定。学院所蔵のTOSBAC-3400,OKITAC 4300Cシステムが同学会より「情報処理技術遺産」に認定。

京都情報大学院大学が中国・大連水産学院と教育協力プログラム開始。

韓国・済州産業情報大学,済州晨星女子高校と共同教育事業交流協定締結。

クラーク記念国際高校京都キャンパス,つくば開成高校京都校と連携事業協定締結。

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