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学院長挨拶

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学院創立者 第二代学院長 長谷川靖子

長谷川靖子

京都大学理学部宇宙物理学科卒業(女性第1号)。
京都大学大学院理学研究科博士課程所定単位修得。
宇宙物理学研究におけるコンピュータ利用の第一人者。
東京大学大型計算機センター設立時に,テストランに参加。
東京大学大型計算機センタープログラム指導員。
京都大学工学部計算機センタープログラム指導員。京都ソフトウェア研究会会長。
長谷川繁雄とともに京都コンピュータ学院を創立。
京都学園大学助教授。米国ペンシルバニア州立大学客員科学者。
現在,京都コンピュータ学院学院長。
タイ・ガーナ・スリランカ・ペルー各国教育省などより表彰。
2006年 財団法人日本ITU協会より国際協力特別賞受賞。
2011年 一般社団法人情報処理学会より感謝状受領。

京都コンピュータ学院のパイオニア・スピリット

京都コンピュータ学院は,61年前,コンピュータ幕開け時代に“新時代を創ろう”という情熱においてスタートした日本最初のコンピュータ教育機関です。ソフトウェア開発が創造作業であることを重視し,単なる「知識・技術の伝授・吸収」ではなく,「創造性育成」をモットーとし,“時代を担う創造性豊かな情報処理技術者の育成”を教育理念として掲げてきました。

私たちは来るべき情報化社会を予見し,日本の高等教育に対するアンチテーゼとして開学を決断し,コンピュータ教育のパイオニアとして全国に先駆けて情報処理教育をスタートさせました。その当時,日本の高等教育機関ではコンピュータ教育が全く実施されていなかったため,教育界,業界で一大センセーションを巻き起こしました。

1966年,東京大学で国産大型機第1号が稼働し,その後1970年代にかけて徐々に大学にコンピュータが導入されていきましたが,これらはすべて学術研究用で,一般の学生は触れることさえできませんでした。従って,本学院が“教育実習”を目的として,1972年,大型システムを導入し学生に自由に開放したことは異例のことでした。

さらに1970年代後半,超大型機TSS(タイム・シェアリング・システム)は,全国の大学を合わせても十指に満たない稼働状況でしたが(もちろん研究用),他大学に先駆けて,また専修学校のトップを切って,1979年,教育実習用として一般の学生に開放するために,本学院の超大型機TSSは稼働したのです。

1983年,パソコン時代開幕と同時に,3000台のパソコンを特注,学生に1人1台所持させましたが,これは世界初の制度でした。

1980年代後半より,国際化の波が日本列島を覆いました。本学院は1988年,アメリカ学術文化の中心ボストンに京都コンピュータ学院ボストン校を設立。同時に新設した国際情報処理科の海外研修の場として使用し始めましたが,これは情報系の海外校第1号でした。

1989年より始められた本学院の海外コンピュータ教育支援活動(パソコンの大量寄贈と,現地教員養成を一体化した教育支援)は,世界の国際貢献の中でも前例のないプロジェクトであり,各対象国において画期的な教育革命を促しました。この支援は現在まで30年以上継続し,支援対象国は26ヵ国に達しました。本学院の使用済みのパソコン3000台以上が,発展途上国のコンピュータ教育振興のために甦ったのです。本学院の創立以来,継承されてきたフロンティア・スピリットは世界をフィールドに発揮されているのです。この自主支援活動に対し,2006年,日本ITU協会(国連の専門機関)から国際協力特別賞が授与されました。

1993年,感性情報教育の充実を考え,マルチメディア芸術工学で著名な米国ロチェスター工科大学(RIT)と協力体制を組み,芸術情報学科を設立,1996年3月にはRITとの姉妹校提携が調印されました。この提携は,アメリカの豊かなマルチメディア文化・風土をそのまま本学院へ移植し,醸成しようと意図したものです。専修学校とアメリカ一流大学の姉妹校提携は日本初のことでした。この提携に基づき,1998年2月,本学院はIT革命時代の到来を先見し,RIT大学院IT専攻とベンチャー・プログラムを作成しました。これは日本の大学卒業者が,RIT大学院IT専攻の前期課程を本学院で履修するものであり,日本初の企画としてマスコミに大きく取り上げられました。

2003年,日本の高等教育改革の一環として,高度専門職業人育成のための専門職大学院が法制化されたとき,私たちはいち早く大学院の認可を申請しました。IT分野の人材が最も切望されているこの時期に,ITプロフェッショナルズを育成する専門職大学院の設立を申請した大学・大学院は本学以外に一つもなく,京都情報大学院大学は日本最初にして唯一(No.1 & the Only One)のIT専門職大学院として2004年4月に開学しました。

これこそ,トップランナーとしての本学院の実践的IT教育の証左です。

京都情報大学院大学開学は,京都コンピュータ学院の学生・卒業生にとって大きな可能性です。本学院の学生・卒業生は,京都情報大学院大学に進学することが可能であり,IT応用分野の日本における最高学位である「情報技術修士(専門職)」の取得を目指すことができます。IT分野の最高峰を目指す上で,もはや4年制大学を卒業することは必要ではなくなったのです。

「分散コンピュータ博物館」認定第一号

2009年3月,社団法人情報処理学会から,本学院がかつて教育用に使用してきたコンピュータ一式を保管している「KCG資料館」が,「分散コンピュータ博物館」に認定され,また,所蔵するTOSBAC‐3400,OKITAC-4300Cシステムの2点が「情報処理技術遺産」に認定されました。

この認定制度は,2009年にスタートした制度です。従来,情報処理学会のウェブページには,「コンピュータ博物館」として歴史的なコンピュータが掲載されていますが,これらは記録のみで,貴重な資料の実物の大半は存在していません。最近になって関係者間で,コンピュータに特化した実博物館の必要性を痛感し始めたわけですが,実現の可能性は見えていません。そこで,「情報処理技術遺産」の認定制度と,各地に小規模ながら点在するコレクションのネットワーク化による「分散コンピュータ博物館」認定制度をスタートさせたのです。

情報処理学会の技術遺産は国産機を中心に選考されており,初年度は本学院の資料館からは2機,その後も2010年度,2011年度,2012年度,2014年度,2015年度にはそれぞれ1機ずつが認定されたのですが,本学院の資料館にはその他にも世界トップに位置する外資系,ユニバックの大型,超大型,IBMの中型・大型汎用コンピュータや,ミニコン,オフコン,パソコン,周辺機器がずらりと保管されています。日本のどの大学,どの企業にもこれほどのコレクションは見当たりません。情報処理学会は,認定書の中に,本学院のKCG資料館を“国内屈指の貴重なコレクション”と記載し,分散コンピュータ博物館の第一号として認定したのです。

コンピュータのモデル変遷は極めて急速でした。コンピュータを使用する日本の各大学・企業では,コンピュータを道具としてしか認識していないため,新しいモデルが登場するや古いモデルは役に立たなくなった道具として廃棄処分されてきました。一方,本学院では,創立以来使用してきたコンピュータは,すべて倉庫に保管してきました。それは本学院のコンピュータ教育の歴史の記録として残すことを考えたからですが,同時に各時代のコンピュータに文化的価値を認め,文化的遺産として保存してきたのです。それが,KCG資料館です。これをベースとした将来的なコンピュータ・ミュージアム設立の構想は,10年以上も前から学院内部で検討されてきています。

日本で最初にコンピュータ教育をスタートし,コンピュータの進化と共に歩んだ本学院の歴史を明確に実証しつつ,同時に,そこで示される各時代を代表するコンピュータの展示は,極めて急速に進化しつつコンピュータ文化成熟へ向かった技術の歴史の軌跡を示す,貴重なミュージアムとなると考えたのです。

さて,皆さん,最初に単純に「道具」としてコンピュータを認識するか,「文化的価値」において認識するか,それはほんのちょっとした見解の相違だったでしょう。しかし,50年の歳月を経たとき,一方は,コンピュータ廃棄物としてのゴミの山を作り,一方は,歴史上前例のない急速な進化を遂げた技術の歴史的文化遺産を後世に伝える,日本最初のミュージアムの礎を築いたのです。

すなわち,私たちは,コンピュータ教育機関として,コンピュータ文明の担い手としての責任を果たしてきたのです。そして,このような学校から「文明を担う技術者」が育っていくのです。

61年間に送り出した5万人以上の卒業生は,情報化社会の推進役となり,情報化社会繁栄の担い手となりました。大型機のソフト開発,パソコンのハード・ソフト開発,マルチメディア創造,ゲーム制作などで各時代を創り,そして今,IT時代の推進役として国内外で活躍をしています。これら先輩たちのパイオニア・スピリットは,まさに本学院のアイデンティティの継承です。これまで,卒業生たちが自らソフトウェア会社を設立したり,また,日本のソフト関連会社の幹部として活躍している知らせに数多く接してきたのですが,最近は日本を代表する大手ソフト会社の社長就任や中堅会社の社長就任の知らせが次々と学院に届いています。本学院卒業生の社会的評価は抜群です。

入学を志す皆さん,入学後は10年,20年の風雪に耐える本物の技術修得とともに,本学院のさまざまな文化を吸収してください。皆さんが,単なる工員としての技術者を志すか,「文明を担う技術者」を志すかは,最初にどの学校を選択するかにかかっています。

京都コンピュータ学院とあなたの出会いは,あなたという人間を,あなたの人生を変えるであろうと信じます。

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