しし
(Leo)
絞め殺された人食いライオン
むかし,ギリシアのネメアの谷に人食いライオン
が住んでいて,昼夜を問わず村に出てきて家畜や人を襲っていました。このライオン退治に当たったのが悲劇の英雄ヘルクレスです。彼は自分の犯した罪を償うため12の難題を課せられますが,その最初がこの大仕事でした。矢を射ても跳ね返されてしまい,こん棒で殴り付けても折れてしまいます。ヘルクレスはライオンと素手で組み合い,とうとう絞め殺してしまいました。ヘルクレスは剥いだライオンの毛皮を手土産に凱旋します。実はこのライオン,デュフォンの子で巨人族の末裔ということです。
でもほんとうにギリシアにライオンが棲みついていたのでしょうか?ライオンはアフリカの草原の動物と思いがちですが,かってはメソポタミアからエジプト辺りにもいたようです。
周辺の国からペットとして連れて来られたものが逃げ出したのかもしれませんね。