性犯罪撲滅アプリを開発したKCGの学生チームに京都府警が感謝状

京都府警察本部 生活安全部・性犯罪対策プロジェクト班から依頼を受け,性犯罪防止につながるスマートフォンアプリ開発に携わった京都コンピュータ学院(KCG)のプロジェクトチーム「Mobile Police」に対し,同府警から2015年12月11日,感謝状が贈られました。「Mobile Police」のメンバーは、情報工学科4回生の足立嵩さん,情報科学科4回生の大藏瞬哉さん,ゲーム学科4回生の早田真侑子さん,コンピュータ工学科3回生の中嶋勇斗さん,メディア情報学科2回生の鈴木駿也さん,アート・デザイン学科2回生の菅谷美波さんの6人です。

贈呈式にはチームから4人の学生が出席し,リーダーの足立さんが代表して,生活安全部長の山根弘行警視正から感謝状を受けとりました。続いて,開発されたアプリのデモンストレーションが行われ,山根警視正らが使い方や仕組みについて,熱心に学生たちに尋ねていました。チームのメンバーは,「スマートフォンという身近なツールで,防犯に役立つアプリを提供できることが分かりました。今後も私たちのITの知識と環境を活かし,性犯罪の抑止に少しでも貢献できるよう努めていきます」と話しています。

「Mobile Police」は2015年5月に結成。ITを駆使しながら準備を進め,11月16日に国立京都国際会館で開かれた「子どもと女性を守るシンポジウム〜調査研究に基づく新たな犯罪抑止対策」の席上,学生たちはこれまでの取り組みを紹介しながら,開発したアプリを発表しました。学生たちが開発を手掛けたのは▽Bluetooth通信を用いた防犯通知アプリ(電車内などで痴漢に遭った被害者が,「BLEタグ」と呼ばれる小型の発信機のボタンを押すことで,周囲のスマホに被害を通知する)▽京都府警発の防犯情報メールに基づく防犯地図表示アプリ(京都府警が配信する防犯情報メールをスマホ内でデータベース化し,最寄りの交番への経路などとともに地図にマッピングして表示する)▽防犯の知識を対話的に学べるゲーム(女性が街中を歩きながら,危険な場面に遭遇したりそれを避けたりしつつ家にたどり着く)-です。いずれも企画から開発まで,KCGの教職員や京都府警担当者による意見を聴き,すべて学生たちが担当。授業後や休日を利用し,6人がプログラミング,デザインといったそれぞれの得意分野の力を出し合いながら,コツコツと開発してきた自信作で,シンポジウムでは関係者の方々から高い評価をいただきました。

各アプリは他のOS対応の開発も含め,同府警と実践で役立てることができるどうか見極めながら,最終的な仕上げをします。その後,アプリのストアに登録するなどして一般の方々に使っていただけるようにしていく予定です。

来校者を迎えたのは和装姿の粋な女性
やや緊張した面持ちで感謝状を受け取る学生たち
来校者を迎えたのは和装姿の粋な女性
感謝状を誇らしげに持って記念撮影