未来環境ラボが,京都市立日吉ヶ丘高校で特別講座「魔法と情報学」

マジックを通して「アルゴリズム」という情報学の重要な考え方を楽しく学びました(2025年7月23日,京都市立日吉ヶ丘高校)
マジックを通して「アルゴリズム」という情報学の重要な考え方を楽しく学びました(2025年7月23日,京都市立日吉ヶ丘高校)

京都コンピュータ学院(KCG)・京都情報大学院大学(KCGI)が,ITサービス大手のBIPROGY株式会社と共同で設置している創造的プロジェクト「未来環境ラボ」の活動の一環として,2025年7月23日,京都市立日吉ヶ丘高等学校で,KCGの前納一希先生による「魔法と情報学」の特別講座が開かれました。生徒たちは,手品という切り口からアルゴリズムを学ぶという斬新な試みに,ワクワクしながら取り組みました。

特別講座は,日吉ヶ丘高校の情報担当の先生と未来環境ラボが企画。情報・プログラミングを学ぶ魅力を今までにない手段で伝えようと,昨年度から実施しています。

講座では,まず前納先生が特技の手品を実演してトリックの理屈を説明。どういう手順を踏めば手品ができるか,そのアルゴリズムを考えました。そこから人間の認知とスキーマ(外界を認識するときに使われる知識の枠組み)という概念に触れ,スキーマをベースに実社会と分けて考えがちな情報というものもまた,実社会と強いつながりがある身近なものであるということを学びました。最後に生徒たちは簡単なプログラミングに挑戦し,プログラムを書き換えるたびに画面上でさまざまに変化していくアニメーションを自分の手で動かす楽しさに会場は大いに盛り上がりました。

生徒たちは「イベントに参加して情報のイメージが変わった。難しいと思っていたけど楽しかったし,みんなできるというイメージになった!」「マジックと情報に意外な関係性があって驚いたし,とても面白かった」「情報のイメージががらっと変わりました」「プログラミングをしてみて,自分好みにカスタマイズできるのがめっちゃ面白いと思いました」などと楽しみながら,面白くて身近な情報学の世界に興味を寄せていました。

「未来環境ラボ」は,新鮮な発想を持つKCG・KCGIの学生が,教員やBIPROGY社の第一線の研究員とともに,プロジェクトを推進していく産学共同の場です。未来が垣間見える“知って・遊んで・考えて『創る』ラボ”として,「世の中にどんな技術があるかを知ればアイデアが湧く」,「アイデアを形にする力も訓練で向上する」と考え,物事をさまざまな観点からとらえ,現在はまだ存在しないものを自分で新たに生み出す経験を積む機会を学生に提供しています。