「ウェアラブルはファッション性の追求がカギ」京情協講演で杉本氏

京都コンピュータ学院(KCG)に事務局がある一般社団法人 京都府情報産業協会(会長:長谷川亘 京都コンピュータ学院・京都情報大学院大学 統括理事長)の2014情報化月間協賛・京都情報化セミナー(京都府中小企業技術センター共催,公益財団法人 京都産業21・財団法人 京都高度技術研究所・京都商工会議所・ITコンソーシアム京都後援)が2014年10月28日,KCG京都駅前校6階ホールで開かれ,株式会社 ブリリアントサービス代表取締役で日本ウェアラブルデバイスユーザグループ コアスタッフの杉本礼彦氏が「これからのウェアラブルコンピュータ 〜MIRAMAが作る未来とクリエイティブ」と題して話しました。同協会会員やKCG,KCGIの学生,一般の人たちが聴講しました。

「これからのウェアラブルコンピュータ〜MIRAMAが作る未来とクリエイティブ」と題して講演するブリリアントサービス代表取締役で日本ウェアラブルデバイスユーザグループ コアスタッフの杉本礼彦氏
「これからのウェアラブルコンピュータ〜MIRAMAが作る未来とクリエイティブ」と題して講演するブリリアントサービス代表取締役で日本ウェアラブルデバイスユーザグループ コアスタッフの杉本礼彦氏

杉本氏は自己紹介を兼ねて,自らが立ち上げた会社の歩みをたどった後,本題に入り,ウェアラブルコンピュータとして既に登場している「グーグルグラス」や「アップルウォッチ」などについて検証。いずれもファッション性についてまだ評価が低いとし「バッテリーの問題があって,まだサイズが大きく,ファッション性を損ねてしまっています。ただ近い将来,スマートフォンに代わりウェアラブルコンピュータの大きな市場が出現することを見越し,大手半導体業界やファッション業界が大いに注目しています」と説明しました。杉本氏の会社が開発したコンシューマー向けウェアラブルOS「MIRAMA」について,開発の経緯や将来展望を語りました。

また「コンピュータの進化は早く,業界の弱者(負け組)と強者(勝ち組)の入れ替えは早い」としたうえで,聴講した学生たちに対し「学生時代にぜひ起業を」と呼び掛けました。「会社経営をすると大変な人脈ができるし,若いというだけで力を貸してくれる場合も多い。たとえ失敗したところで失うものもさほど無く,学生時代にそのようなチャレンジをしたということが評価され,就職には困らないでしょう。コンピュータ業界には大きなチャンスが眠っています。大成功の可能性も十分あります」と強調しました。

杉本氏は既に登場しているウェアラブルコンピュータについて検証し,ファッション性の追求が必要であると述べました
杉本氏は既に登場しているウェアラブルコンピュータについて検証し,ファッション性の追求が必要であると述べました

小中学生がプログラミングに挑戦!

10月11日(土),25日(土)に,京都こどもモノづくり事業推進委員会,京都市教育委員会主催の「京(みやこ)少年モノづくり倶楽部」第10回講座「パソコン入門①〜プログラミングをしてみよう!〜」・第11回講座「パソコン入門②〜プログラムで動かしてみよう!〜」がKCG京都駅前校で開催されました。

当日は,講師を務める㈱キヤミー代表取締役会長 吉川直人氏の指導のもと,オリジナルの教育ボードを使用したプログラミング実習が行われました。吉川氏は,最初に子供たちに目を閉じるように指示して,ロボットが空を飛ぶプログラミングのイメージを話されました。想像力豊かな子供たちが,それぞれのイメージしたとおりにロボットを動かすことが最終的な目標です。

延べ6時間の実習を笑ったり悩んだりしながら,パソコン画面とにらめっこを続けていましたが,課題を与えて考える時間が多く取られた実習は,活気があり楽しい講座となりました。

多くの子供達はプログラミング初体験でしたが,最後は参加した全員がプログラミングを理解し,ロボットに見立てたプログラムを各自が完成させました。

小中学生がプログミラングに挑戦
小中学生がプログミラングに挑戦
小中学生がプログミラングに挑戦

25日は京都コンピュータ学院のコンピュータミュージアムも見学し,1960年代の大型コンピュータが,現代のスマートフォンの1/600万の性能であることを聞くと驚きの声をあげていました。興味津々に紙テープ媒体やIBM360に触れていた姿も印象的でした。

未来を担う子供たちが,今回の体験で世界を支えるITについて少しでも興味を持ってもらえるとうれしいですね。

小中学生がプログミラングに挑戦
小中学生がプログミラングに挑戦

50周年記念CD発表と「.kyoto」運用開始を祝うコンサートを開催

KCGグループの創立50周年記念CDアルバム「MU∑A」の発表と,本学が管理運営事業者(レジストリ)を務める地理的名称トップレベルドメイン「.kyoto」(ドット京都)の運用開始を記念したコンサートが2014年10月10日,京都コンピュータ学院6階大ホールで開催され,エンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」のメインボーカリストで,本学教授のニッツァ・メラスさんが「MU∑A」にしたためた歌を披露しました。コンサートは,学生たちが中心となって企画,演出し,ITによる舞台芸術創出を実現させました。この日は学外からも大勢の方が訪れ,ニッツァさんの澄み切った歌声や学生たちの若い感性による演出を堪能した様子でした。KCGグループはこのコンサートで,あらためて創立50周年を祝うとともに,次なる時代に向けてさらなる飛躍を誓いました。

披露したのは「Se Thelo」,「Cauda Pavonis」のほか,2013年6月1日に国立京都国際会館で開催された京都コンピュータ学院(KCG)創立50周年・京都情報大学院大学(KCGI)創立10周年創立記念式典のオープニングを飾った「Jupiter」など12曲。ドラムスはGeorge Nishigomiさん,キーボードは安部潤さん,ベースは川崎哲平さん,二胡・コーラスは野沢香苗さんが担当。途中,KCGの学生が作ったイメージ映像が映し出され,ハーモニーに花を添えました。この映像は,学生たちがニッツァさんとミーティングを重ね,「MU∑A」から2曲を選んで歌詞を翻訳し,イメージを議論してストーリーをつくり上げたうえ,演出,撮影,出演,大道具や小道具の製作,編集などすべてを学生自らが担当した力作です。コンサートの途中,学生の代表が制作のエピソードを披露しました。また,フィナーレでは学生のコーラスグループが加わり,コンサートはクライマックスに達しました。訪れた人はニッツァさんの歌に聞き入り,大きな拍手を送っていました。

コンサートの後は京都駅前校6階ラウンジでパーティーが開かれ,長谷川亘KCGグループ統括理事長がお越しいただいた方々にごあいさつを申しあげた後,京都大学情報環境機構長・学術情報メディアセンター教授の美濃導彦先生,京都府商工労働観光部ものづくり振興課長の森木隆浩様より祝辞をいただきました。この後,ニッツァさんや出演者を囲んで歓談。席上,ニッツァさんは「学生や教職員のみなさんとでつくり上げたコンサートです。私自身,とても幸せな時を過ごせました」と話しました。

ニッツァさんは,ボーカリストのほか,CMやゲームキャラクターの吹き替えとしても活躍しています。KCGのC学系(コンピュータサイエンス学系)の情報処理科に2014年度新設したIT声優コースの授業を担当。自らの活動の場でITが駆使されていることを紹介しながら発声法などを指導しています。同コースの学生のほか,他学科,KCGIの学生も受講し,歌やアニメのアフレコなどを通じて,音のデジタル処理に関する理解を深めてもらっています。

コンサート開催の趣旨のひとつである,本年度中に運用を開始する「.kyoto」は現在,優先登録プログラム「ファウンダーズプログラム」を京都府内の団体・企業に案内しています。「.kyoto」は,京都にゆかりのある方々のための,公益性・公共性を重視した高い信頼性を保持するドメインとして,「京都」ブランドの一層の向上を目指しています。今後,京都府などとの連携のもと,公的機関をはじめ府内の多くの企業や学校,個人の皆様に利用いただき,京都府の産業の活性化等,地域貢献につながるよう努めていきます。

 KCGグループの創立50周年記念CDアルバム「MU∑A」の発表と,「.kyoto」の運用開始を記念したコンサートで熱唱するニッツァ・メラスさん
KCGグループの創立50周年記念CDアルバム「MU∑A」の発表と,「.kyoto」の運用開始を記念したコンサートで熱唱するニッツァ・メラスさん