KCGグループは62回目の創立記念日を迎えました

KCG創立62周年記念式で講演する美濃導彦KCGI副学長・教授(2025年5月9日,KCG京都駅前校・KCGI京都駅前サテライト6階大ホール)
KCG創立62周年記念式で講演する美濃導彦KCGI副学長・教授(2025年5月9日,KCG京都駅前校・KCGI京都駅前サテライト6階大ホール)

京都コンピュータ学院(KCG),京都情報大学院大学(KCGI),京都自動車専門学校(KCGM)のKCGグループは2025年5月1日,62回目のKCG創立記念日を迎え,これを祝う創立記念式が5月9日(金),KCG京都駅前校・KCGI京都駅前サテライト6階大ホールで開催されました。KCGIの法人名が2025年度から学校法人情報大学となり,「The University of Informatics」として新たな一歩を踏み出したKCGグループ。学生,教職員らはこれまでの教育・研究成果を確認するとともに,建学の精神であるパイオニア・スピリットと教育理念,急速に進化する情報社会で中心的役割を担う使命とその覚悟を改めて心に刻み,さらなる飛躍を誓いました。記念式では,KCGIの美濃導彦副学長・教授が「情報社会のしくみ」の演題で記念講演しました。

KCGグループは,1963年5月1日に京都大学宇宙物理学研究科(宇宙物理学教室)出身のグループが立ち上げた,大学の学術研究者を対象とする「FORTRAN研究会」が礎です。創立者である長谷川繁雄 初代学院長先生と長谷川靖子 現学院長先生がコンピュータの可能性をいち早く見いだし,情報処理技術者を育成しようという信念と情熱,パイオニア・スピリットを抱いてつくった,わが国初のコンピュータ教育機関でした。

1969年には,コンピュータ技術者養成のための日本で最初の全日制学校・京都コンピュータ学院が誕生。2004年には,わが国初で唯一のIT専門職大学院としてKCGIが創立されグループ校に加わりました。とどまるところなく発展を続け,これまでに巣立った卒業生・修了生は5万人を超え,それぞれ日本と世界のIT産業の牽引,発展に貢献しています。2013年,京都で最も歴史がある自動車整備士養成校のKCGMが仲間入りしました。卒業生はIT知識も身につけた自動車整備技術者として活躍しています。

美濃教授は京都大学出身で工学博士,京都大名誉教授。京都大学学術情報メディアセンター長,特定国立研究開発法人理化学研究所理事などを歴任し2024年度,KCGI副学長・教授に就任。これまで画像処理,人工知能,知的コミュニケーション関係の研究を続けてきました。講演で美濃教授は,科学技術が急速に進展し,社会が大きく変わりつつあることを踏まえ,「スマートフォンにより世界中に映像が拡散されている現状は,社会の中心がモノから情報になってきたことを示しています」と指摘しました。そして情報という概念が出てきた経緯を振り返り,情報を扱う技術が人間社会に与えたインパクトと社会の変化を考察。サイバー世界での情報量の急激な増加からそれぞれが好む情報のみを受け取ることの危険性に触れ,対話をすること,考える力を養うことが必要であると強調しました。「人間社会の健全な発展には,どういう社会で生きていきたいかを自身で考えること,みなさん一人ひとりが未来社会のイメージを持つことが重要」とし,この日の講演を,科学技術や情報技術によってどのように社会が変わっていくか,もっと積極的にどのように社会を変えていきたいかという問題を考える手がかりにしてほしいとの要望を述べました。