
京都コンピュータ学院(KCG)白河校地内に保存されている京都市電の車両が,2025年6月10日の京都新聞朝刊「洛中洛外 ふしぎ探訪」で紹介されました。記事では,「技術で文化育む思い後世に」として,市電車両保存に取り組んだKCG創立者 長谷川繁雄初代学院長の思いとともに,廃線当時の中吊り広告もそのまま残したレトロ感満載の車両内を写真入りで紹介しています。
KCGでは,白河校地内に2両の京都市電を保存しています。日本で初めて走った路面電車である京都市電は1978年に全線廃線となりました。長谷川繁雄初代学院長は,最先端のコンピュータ技術を学ぶ学生たちに,役割を終えた市電を通じて「文化」の意味を考えさせたいと,学院内に2両の市電を移設したのです。ある時代を生きた人々の英知や思いが凝縮された市電を通じて先人の営みに思いを馳せ,文化をつくるという技術者の使命を学生が感じ取ることを,長谷川繫雄初代学院長は期待していました。校地内には,当時道路に敷かれていた石材,線路,停留所,架線もそのまま保存されています。現在は外観の塗り直し作業をしていて,7月には元の色に忠実に再現された車両が見られる予定です。
KCGの市電については,本学ウェブサイトKCG資料館の「京都市電物語」にも詳しく紹介しています。
https://www.kcg.ac.jp/museum/shiden/